UNIX MAGAZINE 2004年2月号

キーフレーズ

UNIX () http:// imap ファイル ネットワーク Linux Windows self MAGAZINE qmail サーバー コマンド バケット 2004 String Red Hat Linux www int mbc IMAP Zaurus POP3 オプション アドレス return 場合 init domain 指定 インターフェイス クライアント 対応 データ etc str Web システム PPTP プログラム root メール 実行 res 接続 TCP FreeBSD 利用 本体価格 000 USB xinetd X MAGAZINE size sentences 168 Samba mopt サービス 処理 Destination Type ISBN ファイアウォール 192 addr 2003 inetd 機能 パッケージ ユーザー メソッド var lntel コンピュータ アクセス カーネル 設定 .com conf Ethernet アプリケーション ポート HTTP ページ ツール トラフィック 表示 WordgameDatabase RAID CPU WWW 設疋 Java 対応付け zoo new Shift インストール

目次

連載 /UNIX Communication Notes 188 これらの点を考慮したうえで、 WWW サーバーにたく さんの CGI プログラムを仕掛けていくことになる。その ため、小さなプログラムから構成されていても、つねにシス テム全体を視野に入れて作業を進めなければならない。つ まり、ポータルの重要性と有用性は 言っは易く、構築の ノ、一ドルは高し " なのである。 XOOPS は、これらの問題に対処すべく、 GPL にもと づいて開発、公開されているポータルサイト構築用の統合 ツールである。詳細は、下記の URL を参照してほしい。 ・ http://www.xoops ・ org/ ・ http://jp ・ xoops.org/ グループウェア 一方で、グループウェアの成長も著しい。 1990 年代 前半に、ネットワーク環境において知的なグループ作業 を支援するシステムのあり方が、 CSCW (Computer- Supported Cooperative Work) という名のもとに積 極的に研究された。この成果をベースとして、グループウ ェアと呼ばれるさまざまなソフトウェアが登場した。当初 は、電子メールを中心として、グループのメンバー間での 情報の配布や同期をサポートするシステムが数多く作られ たが、 WWW システムが一ヨ殳化した 1990 年代後半から は、その上にグループウェアを展開するようになってきて いる。 現在、ひろく使われている商用グループウェアとしては、 IBM の Lotus Domino 6. x やサイボウズ Office 6 が ある。どちらも多くの企業で導入され、グループ内でのア クセス管理をともなうファイルの共有やスケジュール調整、 会議室などのリソース管理といった用途で使われている。 最近は、 WWW サーバー上に構築するグループウェア もたくさんある。たとえば、 OpenGroupware.org プロ ジェクト 2 では、 MS Exchange や Mozilla 、 Apple の iCal などをインターフェイスとするグループウェア・サー ノヾーの開発作業がおこなわれている。 ストレーシ さきほど述べたように、 NFS は 10 年前には LAN 環 境でさかんに使われていたが、現在はあまり利用されてい 2 http://www.opengroupware ・ org/ UNIX MAGAZINE 2004.2 ない。これにはいろいろな原因が考えられるが、最大の要 因はストレージが安価になったことであろう。 最近は、ラップトップ PC でも 60GB 程度の HDD が 載っているし、デスクトップ PC では 100 ~ 200GB の HDD をもつシステムも珍しくない。もちろん、これらの ディスクが満杯になるほど大量の情報を、一殳ューザーが ま琪月間で生産できるわけではない。結果として、遠隔地に あるシステムのディスクを共有してまで何かをするという 要求が、以前ほど強くなくなったのであろう。 しかし、その一方でデジタルビデオの編集や大規模な科 学オ支術言 - lr 算、 CAD の言気 t データなどは、数百 GB から場 合によっては数 TB に膨れあがることも珍しくない。この ような環境では、データのコピーはそうそう簡単にはでき ないので、 1 つのデータを複数のシステムで共有するのが普 通である。このため、新たな大規模ストレージ用の環境構 築が始まっている。 NAS (Network Attached Storage) または SAN (Storage Area Network) と呼ばれる製品 が急 3 虫に普及し始めた背景には、このような状況がある。 今回は、広帯域インターネットを前提とした情報共有の 概要について説明した。いまや、従来の FTP や NFS 、 WWW 、 CVS だけではなく、多彩な情報共有プラット ホームが生まれている。 次回からは、 WebDAV を手始めに、各プラットホーム の利用法を紹介していく予定である。 ( やまぐち・すぐる奈良先端科・学オ支術丿 ( 学院大学 ) [ 赭文献 ] [ 1 ] Y. GoIand et al. , HTTP も e れ s 乞 0 れ s ル 7 、 D なな ed れ t ん 0 れ 9 ー↓ EBD ス RFC2518 , February 1999 [ 2 ] G. GIemm et al. , Vet 、 s れ Extensions to WebDAV ( VV 宅 6 D なツい ed 社 0 ロれ 9 0 れ d レ・ s れ乞れの , RFC ☆ 3253 , March 2002 57

連載 /UNIX Communication Notes 188 アクセス制御をおこなっていないと、権限をもたないファ イルに対して簡単にアクセスできてしまう。また、社内の WWW ポータルからダウンロードした情報が、これらの PC とともに持ち出されることも多いであろう。 このようなことから、セキュリティ管理とうまく折合い をつけなければ、ネットワークを介した情報共有は推進し にくくなってきている。 皆でを更新 コンピュータを利用する業務カ寸曽えるにしたがって、誰 かカ成した情報をたんに参照するだけではなく、必要に 応じて更新したいという要求カ咄てくる。 これは当然のなりゆきで、情報を共有していれば、その 情報にコメントを付けたり、誤りを訂正したりといったこ とはごく雹甬におこなわれている。紙の書類などでも、コ メントを書き入れた付箋紙を貼って戻すことは珍しくない。 それを電子的に、そしてセキュリティなども勘案したうえ で実現したいと考えるのは自然であろう。事実、このよう な考え方に沿った情報共有プラットホームも生まれ始めて いる。 WebDAV 現在、すでにひろく使われているものの 1 つが Web- DAV (Web Distributed Authoring and Versioning) 環境である。その名称からも分かるように、もともとは WWW サーバー上のファイルを遠隔管理するために考え られたメカニズムである。ユーザーが WWW サーバー上 にあるファイルを編集したり、あるいは、新しいファイル をサーバーに追加したり、サーバー上のファイルを削除し たりする操作を、 HTTP を用いて実現したものだ。 WebDAV のプロトコルの開発は 1998 年頃から本格化 し、最終的に RFC2518 [ 1 ] と RFC3253 [ 2 ] という 2 つの 文書に HTTP の拡張としてまとめられた。このプロトコ ルは標準化プロセスを経て、 2003 年末の時点で Proposed Standard となっている。 標準化が IETF で進められてきたこともあって、さま ざまな WWW サーバーに対する WebDAV の拡張が用 意されている。基本的なプロトコルとして HTTP を使っ ているため、セキュリティ上も、 SSL/TLS を用いた通信 路での情報漏洩の防止、サーバーへのアクセス制御が可能 といった利点がある。最近は、 Windows 版の lnternet 56 Explorer や Mac OS X も WebDAV に対応しているた め、多くのユーザーに愛用されている。 WebDAV に関する情報は、下記の URL に集められて いる。 ・ http://www.webdav ・ org/ Wiki Wiki は、インターネット上で WWW ページを作成、編 集する環境を提供するサーバー・プログラムで、その源は 1994 年に Ward Cunningham が開発した Wiki Wiki Web である。 Wiki Wiki Web は、 Perl でたいへんコ ンパクトに書かれていたため、その後さまざまな亜種が生 まれた。基本的には、 WWW サーバー上にインストール する CGI スクリプトとして実現されているため、インス トールや運用も簡単であり、利用者も多い。 情報共有という観から Wiki をみると、参カ睹自身に よる WWW ページの作成や編集が可能なので、プロジェ クトにおける情報管理と更新、コミュニティ・ポータルの 工ンジンなどに応用できるだろう。 Wiki をうまく使えば、 単純な WWW の掲示板やポータルよりも表現力豊かな環 境カ溶易に作れる。 XOOPS XOOPS (eXtensibIe Object Oriented Portal Sys- tem) は、ポータルサイトを簡単に作成するためのパッケー ジである。 ポータルサイト自体については、とくに説明の必要はな いであろう。組織内ネットワークにおいてポータルサイト をうまく運用すれば、コミュニティにおける情報共有が円 滑におこなえるようになる。さらに、業務と連動したワン ストップ・サービスと組み合わせれば、業務の効率化が図 れる、 ・・・はすである。ところが、実際にポータルを作ろ うとすると、たいていはひどく面倒な作業になる。作った 経験があれば分かると思うが、まず、次のような条件を考 えなければならない。 ・情報を提示する構造をどのように組み立てるか。 ・同時に組み入れて提供するサービスをどう統合するか。 ・ユーザー管理、情報へのアクセス管理はどうするか。 ・ファイルはどう管理するか。 ・システム運用の煩雑さにいかに対処するか。 UNIX MAGAZ 工 NE 2004.2

・ユーザーにとって使いやすい、さまざまな情報共有シス テムが登場した。 ・ WWW ポータル、 CVS 、グループウェアが流行し始 めた。 ・ LAN 環境での広帯域化は進みつつあったが、外部接続 については企業では 1.5Mbps 程度の狭帯域アクセス、 個人ユーザーはダイヤルアップが主流であった。 最近の状況 そして、現在である。最近は、単純な WWW だけでは なく、ネットワーク基盤の広帯域化と並行して情報共有の 手段が数多く提供されるようになってきた。 まず、企業内ネットワークにおいては、すくなくとも 100 bps Ethernet が一般ユーザーのコンピュータにも 提供されるようになった。同時に、企業外でもプロードバ ンド・インターネットのおかげで、各種の広帯域アクセス 手段カ甘是供されるようになった。家庭はもちろん、街角や 店舗などで利用できるホットスポット、インターネット・ カフェなどでは、数 Mbps から数十 Mbps の広帯域アク セスが可能である。また、 AirH ”などの無線アクセス手段 を利用すれば、いたるところで 128 ~ 300Kbps 程度のイ ンターネット接続が可能になる。 このような状況になると、従来は企業内に限定されてい た情報共有環境を外部に拡張する動きが出てくる。たとえ ば、社員が自宅で仕事をしたり、あるいは営業担当者が客先 から社内サーバーにアクセスしてデモを見せるといったこ とが、現実味をもって語られるようになってきている。か っては、組織内に閉じていた情報共有環境を拡張し、イン ターネットから・彎商かっ積極的に利用できる新たな情報共 有プラットホームへの期待カ皜まりつつある。 セキュリティは豆の種 一方、ここ数年、セキュリティ問題が大きくクローズアッ プされている。とくに企業における情報漏洩は深刻で、誰 がどのようなファイルにアクセスし、どのように情報が漏 れたのかを追跡できるようにしたいと考えている企業はた 連載 /UNIX Communication Notes くさんあるようだ。 UNIX MAGAZINE 2004.2 れていないため、 NFS を利用している環境では、厳格な いも難しい。通常、これらの PC には管理者権限カ蔽疋さ さらに、各ユーザーが持ち歩くラップトップ PC の扱 SC 1 月 20 日発売 ! 選りすぐり ワークステーション のおと 選りすぐり ワークステーション のおと を題えて生き残る どネットワーク管理のココロ ・坂下秀著 ・ ISBN 4-7561-4410-1 ・ B5 判、 176 ページ ・ 1 , 600 円 + 税 出版営業部電話 (03) 5362 ー 8300 〒 1 60 ー 8584 東京都新宿区信濃町 34 J 日信濃町ビル 株式会社アスキー ◆自宅のシステムとネットワーク環境 ◆い TI で文章を書く ◆オフィスの引越し ◆便利な道具 ◆ハードウェアの分解 ◆システムとネットワークの管理 目次から ひこ一読ください。 のココロ」が浮かび上がってきます。ぜ しこから、時代を超えて生き残る「管理 弁になってしまう不思議な文章のそこか て厳選しました。語るものすべてが関西 書かれた記事をいくつかのテーマに分け きるかもしれない、いろいろなヒントが ちそうな、あるいは知っていると自慢で やネットワークの管理者にとって役に立 クステーションのおと」から、システム UNIX MAGAZINE で好評連載中の「ワー ココロ システムとネットワーク管理の 時代を超えて生き残る 55